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AIデータセンター:なぜ初期構築には「IOR/EORという保険」が必要なのか ①

  • 執筆者の写真: HOSOON CHOI
    HOSOON CHOI
  • 10月13日
  • 読了時間: 4分

GPU、ネットワーク、UPS、冷却設備が定刻に到着しても、ラックが止まるケースが多く見られます。原因はシンプルです。通関・認証・税務・返品の「責任主体」が空白だからです。初期構築期は、些細な書類ミスがすぐにホールドへと発展し、工程遅延と追加コストにつながります。IOR/EORは、この責任を文書で固定し、遅延・追徴・返送リスクを事前に遮断します。

Published on : October 13, 2025

Author 崔鎬淳 (物流戰略專門家 | 物流管理士, 保稅士, PMP, MBA)

"데이터로 말하는 물류" - Insight from Korea's Strategic Logistics Frontline


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Executive Summary


  • AI DC機器は 輸出管理(ECCN/End-Use)+ KC/電波・電気安全 + VAT/関税 が同時に動きます。

  • 初期構築期の**遅延の約70%**は、HS/ECCNの誤分類、ラベル不一致、End-Use誓約の欠落に起因します。

  • 自社直接輸入も可能ですが、初期段階では IOR/EOR(責任主体の明確化) がリードタイムとコンプライアンス面で有利です。

  • 推奨モデル:分類 → 認証 → プロセス(保税/搬入/設置) の3段階+RMA/交換の一時輸入・再輸出ルートを事前承認。

  • KPI:無ホールド率、再作業率〈3%〉、設置スロット遵守率〉95%〈、追徴・返送ゼロ。



キー・フレームワーク



[分類] HS/ECCN確定 ─┐

├─> [認証]KC/電波・電気・バッテリー:ラベル=書類=実物を一致 ─┐

[書類]CI/PL/End-Use ─┘ └─> [プロセス]保税 → 搬入 → 設置スロット固定

└─> [事後]RMA/一時輸入・再輸出ルート事前承認


1)リスクマップ:どこで最も止まるのか

  • 輸出管理(EAR/ECCN):高性能アクセラレータや暗号機能搭載機器は End-Use/End-User誓約 と場合によりライセンスが必要。欠落すると本船積み・通関でホールド。

  • KC/電波・電気安全/バッテリー:Wi-Fi/BLEモジュール、PSU、リチウム電池の有無で 必要ラベル・証明書セット が変わる。書類と実物ラベルの不一致が典型的遅延要因。

  • 税務(VAT/関税):課税価格(ソフト・サブスクリプション・運賃・保険を含む)とHS誤りは追徴・加算税へ。

  • プロセス(保税/現場):保税倉庫→搬入→設置のチェーンが切れると、クリティカルパス全体が滑ります。


2)「自社直接輸入」 vs 「IOR/EOR」


区分

直接輸入(自社)

IOR/EOR活用

責任主体

社内の通関・認証・納税チーム

法的Importer/Exporterを代行が担う

リードタイム安定性

社内能力に依存しブレ大

事前チェックリストと先手対応で安定

書類・ラベル整合

ベンダー~FWD~通関を社内で統合

代行が三者を橋渡し

税務/VAT

社内処理

標準プロトコル+監査対応が容易

RMA/交換

ケース毎に都度設計

一時輸入・再輸出ルートを事前構築

総コスト(初期)

手数料↓・リスクコスト↑の恐れ

手数料↑・遅延/リスクコスト↓

結論: 初期・多品目・タイトスケジュールでは IOR/EORが総リスクコスト最小化に有利。運用が安定したら段階的に内製化



3) 推奨オペレーティングモデル(初期ハイブリッド)

  • Step1. 分類をロック:HS/ECCN確定 → End-Use/End-User誓約確保 → CI/PLテンプレート標準化

  • Step2. 認証・ラベル:KC/電波・電気/バッテリーを部品レベルまで点検(PSU・無線S/N含む)

  • Step3. プロセス固定:保税SLA、搬入/搬出/設置スロット予約、検査対応プレイブック

  • Step4. 事後ルート:RMA・交換の一時輸入・再輸出を事前承認(所管税関と協議)

運用TIP:インコタームズ/契約に IOR/EOR・納税・認証・返送責任 を明文化し固定化。

チェックリスト(EOR/IOR Ready 10問)

  1. 各品目の HS/ECCN を文書で確定しているか。

  2. End-Use/End-User誓約 を事前確保したか。

  3. 無線/PSU/バッテリー/暗号 コンポーネントの有無を確認したか。

  4. KC/電波・電気/バッテリーのラベル が 書類と実物で1:1一致しているか。

  5. CI/PLテンプレ が標準化され、課税価格算定(運賃・保険・ソフト含む)が一貫しているか。

  6. 保税 → 搬入 → 設置 スロットを予約済みか。

  7. RMA/交換 の 一時輸入・再輸出 ルートを事前承認済みか。

  8. 納税/VAT還付フロー を定義し、監査証憑 を準備しているか。

  9. 契約に IOR/EORと返送責任 を明記しているか。

  10. KPI(無ホールド率、再作業〈3%〉、スロット遵守率〉95%〈)をダッシュボードで追跡しているか。



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※ 本稿は一般的情報であり、法務・税務アドバイスではありません。案件・当局により要件は異なります。

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